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ホイールベース(キャスター角)について

リアアクスルの設定でキャスター角の質問を受けましたので、そのことについて書いてみます。

実際にはリアアクスルにキャスター角という数値はありません。
キャスター角とはアップライトが回転する時の軸(キングピン)の進行方向に対する角度(前傾斜角度か後傾斜角度)のことです。
(ちなみに進行方向と直角になる角度の傾斜角がキャンバー角です。)

簡単に言うと自転車やバイクを横から見たときにフロントフォーク(正確にはステムシャフト)がどれ位倒れているかの角度です。
この角度が付いていることで、常にハンドルを持たなくても車がまっすぐ走るようになります。
ハンドルを切って曲がった後に手で戻さなくても勝手に真っ直ぐになろうとしますよね 簡単に言うとあれがキャスター角の作用です。

一般的な軽自動車のリアアクスルにはステアリング装置(トー角度調整機構を含む)は付いていませんよね。
ということは、ステアリング装置を持たないリアアクスルにはキャスター角度は存在しないんです。
ではなぜ実際には存在しないキャスター角などという数値を聞かれるのか?… 私も分かりません。w
想像すると、恐らくフェンダーに対するホイールのセンター位置を決定する為に適当な言葉がなかった。
なので、アップライトとキングピンがあるものと仮定して後にずらす量としてキャスター角と言い出したのでは…
と勝手に思っています。

当社の調整式アクスルはこの謎のキャスター角w は補正済みです。
正確には使用される(希望の)車高に合わせて5段階から選んでもらえるシステムです。
5段階と言うのはアクスルの傾きのことですが、ご希望の傾きの時に調整部分が地面に対して垂直に立つものを選んで頂ければ、車高を変更してもホイールの前後位置に変化はありません。
補正したホイールの前後位置は純正のアクスルを水平状態にしたときのものを採用しています。

この辺の説明は文章ではなかなか難しいので下の CADで作図した画像を参考にしてください。

ファイル 11-1.jpg

  画像はアクスルを横から見た状態です。

左がアクスルのボディー側取り付け部分です。
右側にある構造物がキャンバーと車高の可変機構部分です。

画像は3段階ですが、実際は7段階設定があります。
一番下がノーマルの状態で、この時のアクスル取り付け部分から車軸までの長さ(数値)を加工後のアクスルにも採用しています。